ペアローンとは
2024.04.29CATEGORY:暮らしのコト
共働き世帯が増えて、ご夫婦がそれぞれ住宅ローンを借りる「ペアローン」の利用が増えているようです。それぞれの収入に応じて借入ができるので、どちらかが単独でローンを組むよりも借入金額を増やすことができます。ローンが2本のため、金利タイプなどの借入条件はそれぞれ設定できます。
例:総額5,000万円借りた場合
ご主人:固定型 期間35年 3000万円
奥様:変動型 期間20年 2,000万円
多くの場合、妻と夫が相手の債務の連帯保証人になります。物件の所有権は、資金負担割合と同じ持分割合で共有名義になります。
※同じ金融機関で同時に2本の契約をするため、ローンに関する事務手数料や登記費用などの諸費用がそれぞれにかかります!
税制上の利点もあります。年末の住宅ローン残高の0.7%を所得税などから最長13年間差し引く住宅ローン控除は、2人分使えます。
ペアローンの場合、それぞれが住宅ローンの契約者として団体信用生命保険に加入します。例えば夫が亡くなった場合は夫のローンだけが保険で清算されます。清算されるのは夫の債務だけで、妻は従来通り自分が借りたローンの返済を続けることになります。
(※2024年7月から、住宅購入時にペアローンを利用する世帯向けに、ご夫婦のどちらかに万が一のことがあった場合に両者のローン残高の合計を保障する「連生団体信用生命保険」の取り扱いを開始すると公表した保険会社があるとのことです。)
大きなリスクは離婚した場合です。家を一方の所有に変える場合、ローンも単独の債務に変更する必要があります。ペアローンの場合、繰り上げ返済などしなければローンの債務者を1人に変更することを金融機関が認めないケースがほとんどの様です。そうなると家の売却による返済が有力な選択肢となりますが、婚姻期間が短いなどで住宅ローンがかなり残っている場合は、売却額よりローン残高の方が多いということもありうるようです。ペアローンで家を買った後は夫婦仲良く働き続けることが理想です。
ご夫婦でペアローンを組む場合は、いずれかが離職する可能性も考慮しておきましょう。ほかにもライフステージの変化に伴う離職の可能性も考えられます。
長期にわたる返済期間なので、いろいろなリスクがあることを想定して、事前にご夫婦で話し合い無理のない返済計画を立てておきましよう。
返済計画も含めて、家づくりのことはアスティークにご相談ください。