高気密・高断熱が主流となっている現在の家は、昔と比べ自然換気はほとんど出来ません。
気密性・断熱性が高すぎることで「シックハウス症候群※ 」の原因、住宅部材に含まれた化学物質や、湿気などが部屋にこもってしまいます。
これらを外に逃がし新鮮な空気を外から取り込む必要性が出てきた時に注目されたのが「換気」対策です。
2003年7月に法改正があり、これまでもあった、キッチンやバスルーム、トイレ、洗面所などの強制換気に加え、リビングや各居室に至るまで、賃貸住宅や一戸建てを含めた新築住宅を建築する場合は「24時間換気システム」の導入が義務化されました。
※シックハウス症候群―建材などに含まれる化学物質が揮発し室内に滞留することで引き起こされる、めまい、吐き気、頭痛・眼・鼻・のどの痛みなどの健康被害の総称

換気が不足すると人や家にも悪影響？

人が一番体内に取り込むのは何を隠そう、〈室内空気〉なんです！空気だけではないですよ。
「室内の空気」ですからね。2番目が〈公共の空気〉です。食べ物や飲み物は全体の7～8％程度でおおよそ80％以上が様々な空気なんです。
換気をしないで部屋をしめ切った状態でいると、その部屋は呼吸だけで空気が汚染されていきます。
汚染されていくとどうなるか、
まず、集中力が低下していき、記憶力も衰えます。
それだけではなく、生あくびが止まらない。などの反応も出てきてしまいます。

そこで活躍するのが、24時間換気システムです。
24時間機械制御で給気と排気を行うことで、室内の空気を常にきれいに保つことを目的とし、2003年7月の法改正から新築住宅に設置が義務づけられている設備です。
しくみとしては、リビングや各部屋の壁に取り付けられた給気口から空気を取り込み、
その取り込まれたきれいな空気は各部屋のドア下の隙間から廊下に流れ、
最後に洗面所やトイレ、バスルームに設けてある排気（吸気）口から外部に排気される仕組みとなっています。

24時間換気のお手入れ方法

24時間換気のお手入れ方法はどの場所に設置してあっても同じ方法です。
清掃方法はいたって簡単！
給気口のフタは取り外し、中にあるフィルターの塵やほこりを除去すれば終了です。
フィルターが汚れて換気効率が落ちてくるので、定期的にお手入れをするようにしましょう。
フィルターのお手入れは交換タイプもありますが、
「水洗い」でＯＫなものも最近では数多く出ています。
ここでご注意いただきたいのが、
稀にフィルターを通過し内部にほこりが入ってしまう場合があります。
内部にほこりが入ってしまったからと言って自身で清掃するのは危険です。
ご面倒ですがメーカーに内部清掃の依頼をお願いします。
あまりに汚れ等がひどい場合は物自体交換。
何てこともあるみたいです。。

24時間換気システムは1時間に部屋の半分ぐらいの空気が入れ替わると言われています。
2時間で部屋全部と考えても自然換気にはかなわないですよね。
一番良いのは、家にいる時は一時的にでも窓を全部開放して一気にキレイな空気に入れ替えることが大事だと思います。